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リストカットや大量服薬のエピソードを入院先の主治医に語ったとき言われた言葉。「きみのやってることは、誰かに向かって、このやろう!って喉元にナイフを突きつけてるようなものだよ。もし自分がそうされたらどう思う?」この誰か、ナイフをつきつけられるのは、多くは家族や、妻や夫、恋人や友人、職場や学校の人、ときにドクターやカウンセラーということになるのでしょう。僕はその主治医の言葉に「はい。恐くて傷つきます。」と思わず答えた。たしかにひどいことをしてしまったと思った。僕が思うに自傷行為とは、心に傷を負っている人が心の傷を見えるかたちで再現して見せようとする行為だと思う。心の傷は目に見えないものだから、どんなに古傷でも新しい傷でも、深くて痛い傷も浅くて何でもない傷も周囲には見えない。「あなたのせいでこんな傷を負った」なんて見せられないし、ましてや口に出して説明もできない、できれば思い出したくない傷だってある。それをなんとか誰かにわかって欲しくて、自傷行為をしてしまうんじゃないでしょうか。でも、自分が傷ついているからといって、まわりを傷つけていいというものではない。自分を傷つけることで、まわりも傷つくのだから。できれば冷静な言葉で傷の深さをカウンセラーや話のわかる友人などに話せればいいんでしょうね。あと一つは、忘れること。忘れられないから傷として残っているのでしょうけど、年月は人の記憶を忘却させてくれます。死にたい気持ちのときは、その辛い気持ちがまるで永遠に続くかのように思いますが、決してそんなことはありません。歳月を経て、他の考えに思いをめぐらせ時を待っているうちに、確実にあなたの心の傷は癒えてくるはずです。
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